うちの子は今、どれくらいのレベルですか?の答え
『うちの子は今、どれくらいのレベルですか?』
先日、保護者の方から頂いた質問なのです。
レベル・・・・・。すぐに答えられない質問でしたので、ゆっくりブログに書かせていただきます。
その前にですが、当教室のホームページのお月謝欄には、グレードが載せてあります。これは、おおはしゆう子音楽教室独自のもので、ピアノ業界で決められたものではありません。現在学んでいる教材に準じたグレードになります。
どういうこと? グレードとレベルの違い・・・・・。
簡単な例でお話してみます。
楽譜を塗り絵の下絵に例えてみてください。
どんなに小さいお子さんでも、色鉛筆を握ることが出来れば、塗り絵を始められますね。
小さいお子さんは、きっとはみ出すことも気にせず、大胆に色塗りするでしょう。とっても元気な絵になりますね。
少し大きくなれば、より多くの色を使い、丁寧に考えながら塗れるようになります。
また少し大きくなれば、同じ色でも筆圧を変えたり、色に濃淡を付けられ、さらに個性のある塗り絵になります。
同じ下絵のはずなのに、年齢や経験回数により、全く違った絵が完成しています。
決まっていることは、下絵の枠内に色を収めること。
これらを楽譜に置き換えてみてください。
音数の少ない簡単な楽譜は、小さなお子さんでも演奏することが出来ます。
塗り絵と同じように、年齢や経験の数が多ければ、1音1音を丁寧に響きの美しいうっとりするような演奏が出来ます。
たまに、天才少女とか少年と言われる子供たちの演奏を耳にしまが、沢山の練習と経験の積み重ねで得たテクニックがあるからこそ、できる演奏です。(1日5・6時間は練習しているはずです)
音色とは、音の色ですね。沢山の経験の中で少しずつ集めた色があれば、その数と同じ音色を奏でられます。
絵を描くように、自由自在に色を出せたら、とても素敵な演奏になりますね。
同じ楽譜であっても、持っているテクニック(色鉛筆の数)や今までの練習量や経験によって、仕上がりの完成度が違うわけです。
同じ楽譜をその通りに弾けることだけで、レベルを図ることは難しいということになります。
曲を仕上げていく中でとても大事なことは、曲の完成形をイメージすることです。
こんな風に弾きたいというイメージがあれば、どんどん進んで行くことが出来ます。
私がラインでお手本動画(別のブログに有り)を先に送る一つの目的は、イメージを持ちながら練習してもらたいからです。
テクニックがなくても時間をかければ、楽譜通り弾ける曲もあります。しかし、小さな手で無理に音を出したり、雑な音色になってしまったりと、
イメージ通りの演奏にならないでしょう。普段生徒さんが持っている力が上手く出せるようなレベルの曲を、選んでいくようにしています。
レベルに合わない曲を時間をかけて弾くよりも、沢山の曲を練習して色んなパターンを経験して行ったほうが、達成感も得られますし、毎回楽しくレッスン出来ます。
うちの子のレベルはどれくらいですか?の質問は、テクニックだけのことでだけで考えるならば、段階(グレード)答えることが出来ます。
生徒さんや保護者の皆さんが見て分かるような一欄表を、近いうちに教室独自で作成したいと思っております。
大手の音楽教室では、グレードテストというものがありますね。テストがあることで、短いスパンで頑張れるチャンスがありますね。生徒さんが今どれくらいの場所にいるのかを示すことが出来ますし、生徒さんが迷子にならない様に、道標程度のものがあると良いと考えています。
しばらくお待ちください。
音は発した瞬間消えてなくなってしまいます。その一瞬の音を繋ぎ合わせて音楽は完成されます。
ロボットのように、毎回全く同じ音色やテンポで演奏できる人はいないでしょう。イメージしたものを感じたままに表現していけることが、
音楽の素晴らしさです。常にイメージを持って、奏でられると最高に楽しいのです。どんどんイメージが膨らみ、自分がたどり着きたい理想が高くなっていきます。日々の練習では油絵のように、何度も何度も塗り替えていくのです。(バージョンアップ、上書き保存のように)
イメージは、多くの体験から生まれます。何かをゼロからイメージするのは難しいですよね。
多くの体験とは、音楽では沢山の曲を練習し演奏するということです。発表会の出演はまたさらに濃い体験となります。
幼少から始めた子たちと、小学校から始めた子たちの違いは、沢山の曲を弾いたり色んな人の演奏を聴いたりなどの量でも差が出て来ると思います。
例えば、毎日お家でクラッシックを聴いている子とそうでない子は、知っている分量が違うわけですから、イメージできる幅にも違いが出てきます。
兄弟がピアノを習っていて普段から、ピアノの練習を聴いていたお子さんが習い始めると、スムーズに進むケースがよくあります。
お手本が近くにあるわけですから、自然と耳に入っていて、イメージ出来てしまうのです。
ですから、あとで始めた子たちの方が、進度が速くて追いついてしまうこともあったりしますよ。
長くなってしまいましたが、弾きたい曲があり、どうしても弾きたい場合、十分な時間をかけてその中でテクニックを学んでいくことも出来ます。
しかし子ども達にとっては、沢山曲を弾いて経験していくうちに、知らない間にテクニックが身についていく方が、毎回達成感があり自然だと思います。
そのため、教則本に沿ったレッスンをしています。
大人の場合は、目的がそれぞれですから、また違ったレッスンになります。また違うブログで書かせて頂きます。